正規分布に従うデータを、ランダムに作り出すには、エクセルのNORM.INV 関数と、RAND 関数を使用します。
エクセルのNORM.INV 関数と、RAND 関数
エクセルのNORM.INV 関数は、入力した平均と標準偏差の分布で、その確率以下となる値を表示させます。
RAND 関数は、0以上で~1より小さい数字を表示させる関数です。
セルに
「=NORM.INV ( )」
を入力し、
「=NORM.INV(確率, 平均, 標準偏差)」
確率、平均、標準偏差を指定します。
正規分布は、平均と標準偏差が決まれば、分布か決まります。そこから、指定した確率のところに位置するデータを抽出するようなイメージです。
下から95%の点(上から5%の点)は、平均に標準偏差1.96個分を足した点です。
つまり、
「=NORM.INV(0.95, 平均, 標準偏差)」
と入力すれば、
平均+1.96×標準偏差
と表示されます。
下から90%の点(上から10%の点)は、平均から標準偏差1.645個分を足した点です。
つまり、
「=NORM.INV(0.90, 平均, 標準偏差)」
平均+1.645×標準偏差
となります。
決まった正規分布においては、何%のところに位置しているかがわかれば、その点の身長の数字もわかるようになっています。
参考記事 基準化の意味と基準化変量の求め方(標準化ともいう)
エクセルで正規分布に従うデータをランダムに抽出する方法
そこで、正規分布からランダムにデータを抽出するにつかうのは、エクセルのNORM.INV 関数です。
「=NORM.INV(確率, 平均, 標準偏差)」
確率を入力するところに、RAND( )を入力します。
RAND( )は0~1を発生させる関数です。
何%の点のデータなのかは、ランダムに決められて、データが抽出されることになります。
成人男性の平均身長をデータをランダムに表示させてみるとしましょう。
平均身長は、171
標準偏差は、5.5
とします。
セルに
「=NORMINV( )」
を入力し、さらに、RAND 関数、平均身長、標準偏差を入力します。
「=NORMINV(RAND(), 171, 5.5)」
これをドラッグすれば、正規分布に従う身長データをランダムに得ることができます。
※F9を押すと再計算がなされて、つくられている
![](https://toukeigaku-jouhou.info/wp-content/uploads/2019/05/excel-random-data-1.jpg)
![](https://toukeigaku-jouhou.info/wp-content/uploads/2019/05/excel-random-data-2.jpg)
そして、必要な分、別のセルにドラッグをすれば、
![](https://toukeigaku-jouhou.info/wp-content/uploads/2019/05/excel-random-data-3.jpg)
平均身長は、171
標準偏差は、5.5
の正規分布に従う身長データを得ることができます。