トリム平均とは、最小値付近のデータ、最大値付近のデータを除外して計算する平均値のことです。
トリムとは「刈り込む」、「切り込む」という意味です。トリウム平均は、調整平均とか刈込み平均とも呼ばれます。
データを大きさ順に並べて、大きい方と小さい方の両端からそれぞれ何%を取り除いたのかを、頭ににつけて、
○○%トリム平均
といった言い方をします。
- 片側5%・片側5%のデータを除去したのであれば、5%トリム平均
- 片側10%・片側10%のデータを除去したのであれば、10%トリム平均
です。
0%トリム平均は、ふつうの算術平均です。取り除く分が0 なのですから、そうなりますよね。
25%トリム平均は、片側25%・片側25%ずつ除外され、全体のデータのうち真ん中の50%分が計算に使われます。これは中央平均ともいいます。
これをさらに進めていって、残りが1 個または2個のデータだけになった場合が、中央値といえます。
○○%トリム平均といったときに、片側から○○%・もう一方の片側から○○%を除去するのか、それとも両側合わせて○○%の除去なのか?
このWEBサイトでは、10%トリム平均というと、片側10%・片側10%を除去して平均を求めたものとして説明していますが、エクセルでは、10%トリム平均というと、片側から5%ずつ(つまり両側合わせて10%を除去)することを意味しているようです。
エクセルTRIMMEAN 関数で、片側10%・片側10%(両側合わせて20%)を除去して計算するときに指定する除去割合は、0.2 となります。
データを小さいほうから大きいほうへと順番に並べて、端の小さいほうのデータ、大きいほうのデータをいくつか取り除いてから平均を計算します。
この10個のデータがあった場合に、ふつうに算術平均をすると、
(11+12+14+15+16+18+18+19+19+25)/ 10
=16.7
となります。
10%トリム平均は、データの両端からそれぞれ10%ずつ取り除きますから、10個のデータのうち小さいデータを1個、大きいデータを1個、取り除きます。
そのうえで、算術平均をすると、
(12+14+15+16+18+18+19+19)/ 8
=16.375
となります。
トリム平均のメリット
トリム平均のメリットは、異常値を排除できる点です。データのなかに極端に大きな値があったときには、平均は大きいほうへとずれてしまいます。すると、そのデータ全体をあらわすものとしては、よくないものになってしまいます。
複数の審査員が採点をするタイプの競技では、それぞれの審査員がつけた得点の最高点・最低点を取り除いて、得点を計算する競技があります。異常に大きな値、または小さな値を取り除くという観点で、両端のデータを除去しているのですね。
参考記事 中央平均の意味とトリム平均との関係
トリム平均をエクセル関数で計算するやり方を紹介しています。
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