偏差とは、各データの値と、平均値との差のことです。
各データの値が、平均値からどのくらい離れているのか、ズレているのかを示します。
各データを\(x_i\)、平均値を\(\bar{x}\)とすると、
$$偏差=x_i-\bar{x}$$
となります。
ここに5人の身長データがあります。偏差を求めてみましょう。
Aさん:168cm、Bさん:172cm、Cさん:173cm、Dさん:174cm、Eさん:178cm
これら5個のデータの平均値は、
$$\bar{x}=\frac{168+172+173+174+178}{5}$$
$$=173$$
となります。
各データの値から平均値を引くと、
Aさん:\(168-173=-5\)
Bさん:\(172-173=-1\)
Cさん:\(173-173=0\)
Dさん:\(174-173=1\)
Eさん:\(178-173=5\)
となりました。これが偏差です。
Aさんは平均値から5小さい値、Eさんは平均値から5大きい値となっており、これらのデータの中で大きなズレであることがわかります。
また、偏差には、それぞれの偏差を足し合わせると0 となる特性があります。
$$(-5)+(-1)+0+1+5=0$$