対数の性質と計算ルールについて、まとめました。
対数とは
対数とは、指数の表し方を逆にしたもので、log をつかって表します。指数をクローズアップして主役として表したものが対数です。
「2 を何乗すると8 になるか?」の問いの答えとなる数が対数です。
たとえば、2の3乗というと
$$2^3=8$$
と表しますけれども、この3乗の部分を主役にして表すのが対数です。
対数は、
$$\log_2 8 =3$$
のように表します。「2 を何乗すると8 になるか?」→ 3乗ですね。
対数の性質
対数には、次のような性質があります。
$$\log_a a=1$$
a を何乗するとa になるか。1乗ですね。$a^1=a$です。
$$\log_a 1=0$$
a を何乗すると1 になるか。0乗ですね。$a^0=1$です。底a がどんな数であっても、$a^0$ は$1$となります。
$$\log_a \frac{1}{a}=-1$$
a を何乗するとa になるか。-1乗ですね。$a^{-1}=\frac{1}{a}$です。
対数と対数の足し算は、掛け算したものの対数と同じ
$$\log_a M +\log_a N =\log_a MN$$
対数と対数の足し算は、掛け算をしたものの対数と同じになります。
たとえば、
$$\log_2 10 +\log_2 8 =\log_2 10\times 8$$
$$=\log_2 80$$
となります。
逆に、$\log_2 80$ という対数があったら、$\log_2 10$ と$\log_2 8$ の足し算であると考えることができます。
対数から対数を引いたものは、割り算したものの対数と同じ
$$\log_a M -\log_a N =\log_a \frac{M}{N}$$
対数から対数を引くのは、割り算したものの対数と同じです。
たとえば、
$$\log_2 10 -\log_2 8 =\log_2 \frac{10}{8}$$
となります。
逆に、$\log_2 1.25$ があったら、$\log_2 \frac{10}{8}$であり、$\log_2 10 -\log_2 8$ であると考えることができます。
真数の累乗は、対数の外側の掛け算にできる
$$\log_a M^k =k\times \log_a M$$
真数とは、$\log_a M$でいうと$M$の部分です。真数の累乗は、対数外側の掛け算で考えることができます。
たとえば、
$$\log_2 16=\log_2 4^2 =2\times\log_2 4$$
となります。
逆に、対数の外側の掛け算を、真数の累乗にして考えることもできます。$2\times\log_2 4$ があったら、$\log_2 4^2$ と考えることができます。