VAR 関数は、分散を計算を計算することができる関数です。
分散を英語でいうと、「VARIANCE」で頭文字をとったものでしょう。
分散とは
分散についての説明をします。すでに理解されている方は読みとばしてください。
分散とは、データのばらつきをあらわすものです。
分散の計算方法は次のとおりです。
まず、各データの偏差を計算します。偏差は、あるデータの値から平均値の差のことです。
次に、各データの偏差を2乗し、足し合わせます。これを偏差平方和とといいます。「偏差」は、データと平均の差、「平方」は二度掛け合わせること、「和」は足すことを示していますね。
偏差平方和をデータ個数で割ったものが、分散になります。
下記の参考記事です。
参考記事 偏差平方和と分散、偏差積和と共分散
VAR.S 関数とVAR.P 関数の違い
分散を計算する関数には、「VAR.S」と「VAR.P」の2種類があります。
2つの違いは、
- 「VAR.S」はデータを標本とみなして計算をする。
- 「VAR.P」はデータを母集団とみなして計算をする。
です。
参考記事 母集団と標本の意味とその違い
VAR.S 関数とVAR.P 関数の違いについて、詳細はこちらの記事を参考にしてください。
VAR 関数をつかった分散の計算方法
ここに、とある10人の身長のデータがあります。VAR 関数で計算してみましょう。
ここでは、VAR.S 関数をつかっておきます。とくにデータ数が少ない場合、おおむね30個未満のときには、VAR.Pではなくて、VAR.S 関数をつかったほうがよいです。
データ数が多い場合は、S のほうでも、P のほうでも、計算結果はほとんど変わらなくなりますから、どちらをつかってもよくなります。
セルに
「=VAR.S( )」
を入力し、
「=VAR.S(データ範囲)」
指定すると、分散が計算され、値が表示されます。
分散は、37.74 となりました。