順列とは
n個の中からr個のものを選んだ並べ方を「順列」といいます。順列は英語で「permutation」ということから、記号では、
$$_n P _r$$
と表します。
上記した例で、10個のものから3個のものを選んで並べるときには、
$$_{10} P _3$$
と表わします。
何通りの並べ方があるか、その計算式は、
$$_n P _r=\frac{n!}{(n-r)!}$$
です。
5個の中から3個を選んで順番に並べる
ここに5つのポスターA・B・C・D・Eがあって、その中から3つのポスターを取りだして壁に順番に並べて、貼るときのことを考えてみます。
一つ目のポスターを選ぶときには、5つの中でどのポスターでもいいわけですから、5通りの選び方があります。
二つ目のポスターを選ぶときには、最初に選んだポスター1つが減った4つのポスターの中から選びますから、4通りの選び方があります。
最後に、三つ目のポスターを選ぶときには、残りの3つのポスターの中から選びますので、3通りの選び方があります。
- 1回目の選択が5通り
- 2回目の選択が4通り
- 3回目の選択が3通り
のパターンがありますから、 すべての選び方を合わせるには、それぞれを掛けあわせればいいので、
5×4×3=60
60通りの選び方があるわけです。
このように、n個の中からr個のものを選んだ並べ方を「順列」といいます。
英語で「permutation(パーミュテーション)」というので、その頭文字をとって、記号では、
$$_n P _r$$
と表します。
上記した例で、5枚のポスターから3枚のポスターを選んで並べるときには、
$$_5 P _3$$
と表します。
順列の計算式
順列の計算式は、次のようになります。
$$_n P _r=\frac{n!}{(n-r)!}$$
この計算式を使って、上記した5つポスターから3つを選んで順番に壁に貼る例について、何通りの並べ方があるか計算してみましょう。
$$_5 P _3=\frac{5!}{(5-3)!}$$
$$=\frac{5\times4\times3\times2\times1}{2!}$$
$$=\frac{5\times4\times3\times2\times1}{2\times1}$$
$$=5\times4\times3$$
$$=60$$
60通りの並べ方があります。
※「!」は階乗といい、その数字以下の自然数すべてをかけたものです。
0!=1
1!=1
2!=2×1
3!=3×2×1
10!=10×9×8×7×6×5×4×3×2×1
長くなってしまう式を短く表すことができます。
簡単に計算できるやり方としては、nからr個分、数字を減らしていきながら掛け算をすると考えておけばよいでしょう。
n=5、r=3、としたら、5から3個分掛け合わせるので、5×4×3です。順列の答えが出ます。