宝くじはどのくらいの確率で当たるのか?当選確率の計算方法を紹介します




「宝くじを買って、1等とか2等とかの高額に当せんする確率は、かなり小さいことはわかるけど、いったいどれだけ小さいのだろうか」

宝くじを買うときに、こんなふうに考えたことがある方がいるでしょう。

また、おそらく当選せずに損する確率が高いのですが、それはどのくらい高いものなのでしょうか。

確率は、宝くじの販売数のうち、高額当せんの当たりくじの枚数の割合を見ることでわかります。

また、支払った金額のうち、どのくらい当せん金が戻ってくるのか、期待値を計算することでわかります。

関東・中部・東北自治「春爛漫くじ」を例に計算してみましょう。

宝くじに当たる確率はどのくらいか

さて、気にある1等にあたる確率はどのくらいなのでしょうか。

関東・中部・東北自治「春爛漫くじ」の販売数は、800万枚。1等の枚数は、2枚です。

1等に当たる確率は、2÷800万枚で、0.000025%ですね。相当に小さい確率です。

1等、1等前の後賞、1等の組違い賞、2等、3等のいずれかに当たる確率も、0.004%の確率です。

1等でなくて、2等や3等を含めでも、かなり小さい確率。買っても買っても当らないとか、当たっても少額であれば、損していくだけになってしまいますよね。

それでは、いったいどのくらい損していくものなのでしょうか。

平均的にどのくらいの当せん金があたるのか、期待値で知ることができる

宝くじ1枚を買うために支払った金額にたいしての平均的なリターンは、期待値で知ることができます。

期待値とは、1枚あたりの平均当せん金額です。

参考記事 期待値の意味と計算方法をコインやサイコロ、ギャンブルゲームで考えてみる

期待値を見れば、宝くじがどのくらい損するものなのかがわかります。

私は、宝くじを生涯に一度だけ購入したことがあります。「春爛漫くじ」です。

購入した宝くじ券の裏面を見てみると、丁寧に当せん金について記載されていました。

販売数 800万通、総販売額160億円

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期待値は、宝くじの1枚の平均当せん金額です。

すべての宝くじの当せん金額を合計して、すべての宝くじの枚数で割ることで計算できます。

  • 1等  8000万円×2本=1億6000万円
  • 1等の前後賞  1000万円×4本=4000万円
  • 1等の組違い賞  10万円×158本=1580万円
  • 2等  1000万円×4本=4000万円
  • 3等  10万円×160本=1600万円
  • 4等  5万円×800本=4000万円
  • 5等  1000円×8万本=8000万円
  • 6等  200円×80万本=1億6000万円
  • 春爛漫賞  1万円×1万6000本=1億6000万円
  • はずれ  0円

当せん金額の合計は、7億1180万円であり、宝くじの本数は800万本。

711,800,000÷8,000,000

宝くじ1本あたりの当せん金額は88.975円。期待値は、88.975円ということです。

宝くじを1枚買うと平均的に返ってくる金額が約90円。実際には90円返ってくることはなく、大多数が0円で、少数が1万円なり100万円なり1億円をもらえるわけで、それを平均すると約90円になります。

理論的には平均的に損するのだから、買わないほうがよい

宝くじ「春爛漫くじ」を買うと、戻ってくる金額は平均的には次のようになります。

  • 宝くじを1枚買えば、200円の支払いに対して、平均的に約90円返ってくる
  • 2枚買えば、400円の支払いに対して、平均的に約180円が返ってくる
  • 3枚買えば、600円の支払いに対して、約270円が返ってくる
  • 10枚買えば、2000円の支払いに対して、約900円が返ってくる
  • 100枚買えば、20000円の支払いに対して、約9000円が戻返ってくる

平均的にはこうなります。実際にはハズレの枚数のほうが多くて、この金額よりも小さくなる人が多数でしょう。わずかな人だけが高額の当せんをして莫大なお金を得られます。それらの人々の当せん金額を平均すると上記の金額になります。

まあ、確率で見ると勝てないゲームなのです。理論でいえば絶対に買わないほうがいいのです。

宝くじの売上は公共事業に使われる

ところで、宝くじを運営しているのは国なので、200円のうち90円分が宝くじ購入者に配分され、残り110円は国のお金になります。

160億円ぶん販売されて、そのうち 110/200 の88億円は胴元である国がもらうことになるわけです。

そして、そのお金は、公共事業等を行うための資金に充てられます。

このことは、宝くじ券の裏面にご丁寧に記載してあります。宝くじを買ったときには券に書いてあることをよく読んでみると、こんな仕組みになっていることがわかって、面白いですよ。

宝くじを買う=夢を買う

確率を考えて合理的に判断すれば、宝くじを買うことはないでしょう。では、みんななぜ宝くじを買うのか。

別にそんなこと考えてなくて、当たったらこうしてああして、とだけ考えている、楽しむために買っているし、上位等級に当選したときのインパクトがとてつもなくでかいので、一等に当てて人生が変わることを夢見ているのですよね。

宝くじ購入で支払う数百円~数千円の金額は、人生にさほど影響を与えません。人生の中での誤差の範囲と言えるわずかな出費で、人生を大きく変えられる夢を買っているわけです。