条件付き確率の公式と求め方をクジで考えてみる

Aが起きた条件もとでBが起きる確率を、「条件付き確率」といいます。

クジ引きを例題として。条件付き確率について説明していきます。

10本中2本の当たりがあるクジがあるとしましょう。このクジで、2回連続で当たる確率はどのくらいのなるのか考えてみます。

10本中2本の当たりがあるクジで2回連続で当たる確率

1回目が当たった場合の2回目の当たり確率

●1回目

まず1回目のクジは10本中2本の当たりクジがあるのだから、2/10 の確率で当たりくじを引くことができます。みごとに当たりを引いたとしましょう。

1回目であたりを引く確率・・・2/10

●2回目

2回目のクジを引くときには、クジの本数は10本から9本へ、当たりクジは2本から1本へと変化しています。

2回目のクジ引きでは、9本中1本の当たりクジがあるので、当たりクジを引く確率は1/9 です。

2回目で当たりを引く確率・・・1/9

1回目、2回目にそれぞれ当たりクジを引く確率は、このようになりました。

  • 1回目  2/10
  • 2回目  1/9

1回目でハズれた場合の2回目の当たり確率

●1回目

まず1回目のクジは10本中2本の当たりクジがあるのだから、2/10の確率で当たりくじを引くことができます。ここは、上記と変わりません。ハズレを引いたとしましょう。

1回目であたりを引く確率・・・2/10

●2回目

2回目のクジを引くときには、クジの本数は10本から9本へ、当たりクジは2本のままです。

2回目のクジ引きでは、9本中2本の当たりクジがあるので、当たりクジを引く確率は2/9です。

2回目で当たりを引く確率・・・2/9

1回目、2回目にそれぞれ当たりクジを引く確率は、このようになりました。

  • 1回目  2/10
  • 2回目  2/9

1回目のクジ引きの結果が、当たりなのかハズレなのかによって、2回目のクジ引きで当たる確率が変化しましたね。

条件付き確率

1回目のクジ引きの結果によって、2回目のクジ引きで当たる確率が変化しましたね。

2回目のクジ引きで当たる確率は、1回目のクジ引きに結果によって決まるので、条件付きなわけです。

この例のように、Aが起きた条件もとでBが起きる確率を、「条件付き確率」といいます。

条件付き確率の求め方

1回目に当たりクジを引いた後に、2回目で当たりクジを引く確率は、1/9 です。

条件付き確率の公式は、

$$P(A|B)=\frac{P(A∩B)}{P(B)}$$

です。これは、「条件BのもとでのAの確率」とか、「Bが起こったときAの条件付き確率」といった意味があります。

「P」は確率の意味で、「P(A)」はPが起こる確率、「P(A∩B)」はAかつBが起こる確率です。

1回目に当たりクジを引いたことをB、2回目で当たりクジを引く確率をAとし、条件BのもとでAが起こる確率を、この定義に当てはめて考えてみます。

1回目と2回目両方で当たりクジを引く確率は、1回目で当たる確率と2回目で当たる確率を掛けた積で求めることができます。

2/10×1/9=0.02222・・・です。

$$P(A|B)=\frac{P(A∩B)}{P(B)}$$

$$=\frac{P(1回目当たりかつ2回目当たり)}{P(1回目当たり)}$$

$$=\frac{(2/10)\times (1/9)}{2/10}$$

$$=\frac{0.02222}{0.2}$$

$$=0.1111$$

$$=1/9$$

となります。

参考記事  クジ引きの条件付き確率。先と後、どちらに引いたほうがいいのか