加重平均

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平均なるものにも、いくつくの種類があります(平均にはいろいろな平均があることを知ろう)。

この記事では加重平均について、モノをつくる工場の生産に関する数値を例として書きました。

工場の生産性の指標として「歩留まり率」と呼ばれる指標があります。投入した原材料から完全に活用された場合にできる最終製品に対する、実際にできた製品の比率のことです。

製品をつくるときには、原材料を全て上手く使い切れなかったり、製造工程でのミスによりロスが出てしまったりして、100%の歩留まりになることはほぼありません。仮に歩留まり率100%であれば、投入した原材料が一切の無駄なく活用され製品になったことになります。

鉄板を打ち抜いて加工品をつくるときには、残った部分がロスになりますし、衣服を裁縫するために使用した生地には使われない部分も出てくるのがふつうです。

とはいえ、歩留まり率を向上させることは、その分利益が工場することになるわけですから、どのメーカーでも歩留まり率を100%に近づけていくべく努力しています。

工場の歩留まり率の平均を考えてみる

さて、とある工場をのぞいてみましょう。毎日歩留まり率の数値を出してチェックしているようです。1週間のデータを並べてみました。理論製造した数量に、製品として出荷できる良品が占める割合が、歩留まり率です。

理論製造数 できた製品 歩留まり率
1日目 10,000 9,500 95%
2日目 14,000 12,600 90%
3日目 12,000 9,600 80%
4日目 16,000 15,200 95%
5日目 10,000 8,500 85%

日によって製造数が変わっているようです。この期間での、平均歩留まり率を出してみましょう。

1日目から5日目までの製品化率、90%+95%+80%+85%+90%

足し合わせて5で割ると、88%になります。この各データの数値を足し合わせてデータ数で割って計算する平均は、算術平均と呼ばれるものです。簡単に計算できるのですが、しかし、それぞれの日の製造数に差があり、%の重みが異なりますから、単純に平均をとると、その重みが加味されなくなってしまいます。

このようなデータの場合はそのぞれの日の重みも加味して計算をしなくてはいけません。そこで登場するのが、加重平均です。加重平均を使用したほうが正しい平均の数値を表すことができます。では、加重平均はどのように計算するのでしょうか?

加重平均の計算方法

まず、わかりやすく1日目と2日目だけで考えてみましょう。

  • 1日目95%
  • 2日目90%

算術平均をすると、

(90+95)/2 = 92.5%

となりますが、これは上に書いたように正しい平均値を表しません。

なぜかというと、製造数は1日目の10,000個に対して、2日目は4000個も多い14,000個であり、2日目の90%の方が重みがあるのに、単純に90%と95%を足して2で割ると、それが反映されないからです。

2日目の90%のほうが重みがあるのですから、1日目と2日目の製品化率の加重平均は、92.5%より低く、90%よりの数字になるはずです。

実際に加重平均を計算してみると、数値は92.08%となります。2日目の90%の方が重みがあるため、単純な平均の92.5%よりも90%よりに引っ張られたわけです。加重平均の計算方法には、下記の2つがあります。

  • それぞれのデータに重み付けをして足し合わせて計算する方法
  • %の数値は使用せず、5日分の合計製造数と合計良品数で計算する方法

の2つです。それぞれ説明してきます。

それぞれのデータに重み付けをして足し合わせる

上にのせた表を再度掲載します。

理論製造数 できた製品 歩留まり率
1日目 10,000 9,500 95%
2日目 14,000 12,600 90%
3日目 12,000 9,600 80%
4日目 16,000 15,200 95%
5日目 10,000 8,500 85%

各日付の重みはどのくらいかというと、5日間の製造数の合計が62,000個ですから、62,000個のうちどれだけを製造したかが各日付の重みになります。

  • 1日目の重み 10,000 / 62,000 = 0.1613…
  • 2日目の重み 14,000 / 62,000 = 0.2258…
  • 3日目の重み 12,000 / 62,000 = 0.1935…
  • 4日目の重み 16,000 / 62,000 = 0.2581…
  • 5日目の重み 10,000 / 62,000 = 0.1613…

これが各日付の重みになります。合計すると1になります。この重みをそれぞれの日の製品化率にかけ合わせます。

  • 1日目 95%×0.1613=15.32%
  • 2日目 90%×0.2258=20.32%
  • 3日目 80%×0.1935=15.48%
  • 4日目 90%×0.2581=24.52%
  • 5日目 85%×0.1613=13.71%

足し合わせると、89.35%になります。※小数第2位まで表示。

5日分の合計製造数と合計良品数から計算をする

%は無視して、5日分の合計製造数と合計良品数から計算をします。

5日間の製造数が62,000個、良品数が55,400個ですから、

55,400÷62,000=0.893548

89.35%となります。上の計算で出た値と一致しました。

単純平均と加重平均の違い

上記データで間違ったやり方である単純に%の平均値をとると、

(95%+90%+80%+95%+85%)/ 5 = 89.00%

89.00%となります。加重平均の89.35%とは異なることがわかります。%の合計など、各データに重みづけをしたほうがより現実を的確に表せる場合、加重平均を使うようにします。

コメント

  1. nao より:

    お世話になります。ブログ拝見しております。

    >5日間の製造数の合計が66000個

    >1日目の重み 10,000/66,000=0.212121
    >2日目の重み 15,000/66,000=0.227273
    >3日目の重み 12,000/66,000=0.181818
    >4日目の重み 10,000/66,000=0.151515
    >5日目の重み 15,000/66,000=0.227273
    のところなのですが、
    表と数値の値が異なっております。
    もしお手間でなければご修正いただいたものを拝見したいのですが、可能でしょうか。
    よろしくお願いいたします。

    • tourou より:

      表と文章の値を直して一致させました。ありがとうございます。