余事象とその計算方法

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3者が連続で凡退しない確率

野球観戦の話です。選手にとってはどうなのかわかりませんが、観戦している立場からすると、投手がバッターを完全に抑え込んむ0点ゲームよりも、バッターがヒットで出塁したり、ホームランが飛び出すゲームのほうが盛り上がります。

野球の試合が始まり、まず打席に入る1番打者、2番打者、3番打者たちは、ふつういいバッターが揃っていますよね。試合開始直後の1番打者、2番打者、3番打者がヒットを打ってくれるとチームは勢いづきますし、ファンのテンションも上がります。 逆に開始早々3者連続で凡退してしまうと、ファンもがっくりしてしまいます。

1番、2番、3番に並んでいるバッターがそれぞれ打率3割のチームを応援しているとしましょう。3者が連続で凡退せずに、3人のうち少なくとも1人以上がヒットを打ってくれる確率はどのくらいなのでしょうか。

「3人のうち少なくとも1人がヒットを打つ確率」を素直に計算していくには、1人だけヒットを打つ確率、2人がヒットを打つ確率、3人ともヒットを打つ確率、1人がヒットを打ったといっても誰が打ったのか、2人がヒットを打った時には3人中誰と誰が打ったのか・・・

などなどすべての場合を計算しないといけないので大変です。

こういったときは、求めたい確率の反対、つまりそうでない確率を考えると、簡単に計算できることがあります。 この野球の話でも、余事象の計算であれば簡単にできるのです。

余事象とその計算方法

Aの事象に対して、Aではない事象を「余事象」といいますが、このようにある事象が起こる確率を計算するのは難しいけれども、 事象が起こらない確率を計算するのは簡単にできることがあるので、 簡単な方を計算すればいいのです。

「少なくとも1人がヒットを打つ」、つまり、「1人以上がヒットを打つ」事象は、「誰もヒットを打たない確率」の余事象です。 「1人以上がヒットを打つ確率」は、「誰もヒットを打たない確率」を計算して、1からそれを引けばいいのです。

1-「誰もヒットを打たない確率」=「1人以上がヒットを打つ確率」

となります。

「誰もヒットを打たない確率」は、それぞれの1人ずつのヒットを打たない確率を掛け算すればよく、 打率3割の裏返しで、7割は凡打でアウトとなるのですから、

0.7×0.7×0.7=0.343

34.3%の確率で、3人ともアウトになってしまいます。

この余事象は、

100%-34.3%=65.7%

3人のうち1人以上がヒットを打つ確率は、65.7%です。

自分がひいきにしているチームの初回の攻撃では、34.3%の確率で3人連続で凡退し、65.7%の確率は誰かしらがヒットを打ちます。3試合に1試合は盛り上がりにかけてしまいますが、3試合に2試合は初回からヒットが出るので盛りあがるというわけです。